第12回スクリーニング学研究会

神戸大学 先端バイオ工学研究センター 石井 純氏による講演を予定しております。

演題『微生物モノづくりにおける合成生物学と実験自動化:バイオエコノミー社会の実現に向けて』

要旨

2030年のバイオ市場はGDPの2.7%(約180兆円)と飛躍的な市場拡大が予想されている。この背景には,ゲノム編集や次世代シーケンスなどの革新技術の登場と,バイオテクノロジーとデジタルテクノロジーの融合が可能になってきたことから,合成生物学(生物学と工学の学際的分野)が進展し,地球環境問題を解決しつつ経済成長を伴う持続可能社会の構築を目指したバイオエコノミーという概念が世界的に浸透してきたことがある。この合成生物学分野では,米国を中心にバイオ実験の自動化が進められており,膨大な数の改変細胞の作出とデータ取得により,AI等のデジタル技術を活用した効率的なモノづくり微生物の創出が試みられている。本講演では,酵母や大腸菌によるモノづくりを目指して,我々独自に開発してきたバイオ化学品やバイオ医薬品など物質生産のための合成生物学技術やバイオ実験の自動化に関する取り組みを紹介する。

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